ピルの副作用・頭痛の原因と対処法

公開日
2019.04.21
更新日

ピルを飲んでいる人の中で、頭痛に悩まされている人は多いのではないでしょうか。

英国王立家庭医学協会(Royal College of General Practitioners)が行った研究によると、ピル服用者が利用を中止した理由の1位が「うつ」、2位が「頭痛」です。

頭痛は、胃痛や吐き気も伴う辛い症状です。頭痛の原因や対処法をしっかり理解できれば、辛い頭痛が軽減できます。頭痛を解決し、安心してピルを飲みましょう!

ピルで頭痛!発症するとどうなるの?

ピルで頭痛が発症すると、以下のような症状があらわれます。

ピルによる頭痛の症状
  • 脈をうつような痛みが4時間~27時間続く
  • 吐き気、嘔吐を伴う
  • 痛みは24時間以内、長くて72時間以内に治まる
  • 一晩寝ると痛みが治まる
  • 体を動かすと痛みが増す

他にも、片方だけ痛む片頭痛の場合は、明るい光や騒音に敏感になるという症状もあります。

ピルで頭痛が起こる原因は?

ピルで頭痛が起きる原因は、体内のホルモンバランスの乱れとセロトニンの低下です。なぜ、ピルを飲むことによって、ホルモンバランスが乱れたり、セロトニンが低下するのでしょうか。

【原因1】ホルモンバランスの乱れ

頭痛が起きる1つ目の原因は、ホルモンバランスの乱れです。

女性ホルモンは、卵巣から一定の量を分泌しています。ピルには、女性ホルモンが含まれているため、ピルを飲むと体内のホルモンバランスが一時的に乱れます。ホルモンバランスが乱れると、血管が拡張し、痙攣を起こします。血管の拡張と痙攣から、頭痛が引き起こされるのです。

【原因1】セロトニンの低下

頭痛が起きる2つ目の原因は、セロトニンの低下です。セロトニンとは、脳内物質のひとつであり、私たちの体に重要な役割を果たしています。

セロトニンは、血管を収縮する働きがあります。セロトニンが減少すると、血管が一気に拡張し、頭痛が起こるのです。

他にも、セロトニンは頭痛を抑える働きがあります。セロトニンが低下すると、鎮痛作用が弱まり、頭痛が続いてしまうのです。

セロトニンが減少するのには、ピルに含まれるエストロゲンが関係しています。ピルを飲んでいる間は、常に一定のエストロゲンが存在します。しかし、休薬期間に入ると、エストロゲンが体内に入らなくなります。そのため、体内にあるエストロゲンが急激に低下してしまうのです。

セロトニンはエストロゲンの影響を受けやすいから、エストロゲンが低下すると、同時にセロトニンも低下しちゃうの。

頭痛が出やすいタイミングは?

頭痛が出やすいタイミングは、ピルを飲み始めたころ休薬中のときです。生活習慣の乱れ、飲酒、ストレスは頭痛を起こしやすくなります。頭痛が起こりやすい、飲み始めと休薬中は、そのような行動は控えましょう。

頭痛が起こる前兆はあるの?

頭痛に前兆がある人は、ほとんどいません。頭痛の前兆を経験している人は、20~30%とされています。

前兆としては、閃輝暗点や感覚障害、失語性言語障害があります。多くは15分から30分で治まり、その後に激しい頭痛が起こります。

閃輝暗点
  • 目の前で光がチカチカする
  • 視野の一部にギザギザしたガラスのようなものが見える
  • 視界の片側が欠けて見えない
  • 視界の中心部がぼやける
感覚障害
  • 体の感覚がにぶくなったり、しびれや痛みなどが起こったりする
失語性言語障害
  • 言葉が話しにくくなったり、物の名前が思い出せなくなったりする

ピルで頭痛が起きる問題点

頭痛持ちの人は、ピルを飲んでもよいのでしょうか?また、頭痛だけでなく、併発する症状はあるのかなども見ていきましょう。

頭痛持ちはピルを飲んでいいの?

頭痛持ちは、基本的にピルを飲まないほうがよいでしょう。頭痛が悪化する可能性が高くなります

特に、閃輝暗点・感覚障害・失語性言語障害といった頭痛の前兆がある人は、ピルの服用は絶対NGです。頭痛の前兆が出ない人は、医師に相談したうえで服用してください。ピルを飲んで、1か月から2か月は、様子を見ながら服用を続けましょう。

頭痛と併発しやすい副作用はあるの?

頭痛が起こると、一緒に吐き気、首や肩のこりが起こります。また、吐き気、首や肩のこりから、胃痛やめまいが引き起こされます。それぞれの症状を詳しく見ていきましょう。

吐き気

片頭痛の場合、吐き気が起こります。頭の痛みが強い場合は、吐いてしまう場合もあります。

頭痛に伴って嘔吐してしまった場合、胃痛が起こります。嘔吐すると、食べたものが胃酸と一緒に逆流し、胃に負担がかかるのです。

首や肩のこり

首、肩こりは、頭痛とセットで起こることが多い症状です。

ピルを飲むと一時的に女性ホルモンが乱れ、血流が悪くなります。首と肩の血流も同時に悪くなります。首や肩の血流が悪くなると筋肉が収縮し、こりを引き起こします。血流が悪くなり、首や肩がこることによって、頭痛が引き起こされるのです。

また、首や肩がこると、めまいを引き起こす場合があります。

こりが軽い場合、ふわふわとしためまいが起こります。こりが重い場合は、グルグルとした回転性のめまいに見舞われます。

ピルで頭痛に悩まされない方法はあるの?

避妊やPMSを改善したいのに、ピルの副作用で頭痛に悩まされるのはとても辛いものです。

対処法として、ピルの種類を変える、頭痛薬を飲む、3周期連続法をとる、という方法があります。具体的にどのような方法なのか、詳しく紹介します。

【頭痛が辛い場合1】ピルの種類を変える

頭痛は、ピルを飲み続けていくうちにだんだん緩和されます。しかし、あまりにひどい頭痛が続く場合は、ピルの種類を変えてみましょう。ピルには頭痛が出にくいピル、出やすいピルがあります。

頭痛が出にくいピルに変える

3相性ピルは、錠剤に含まれるホルモン量が2段階に変化するよう作られています。そのため、ピルを服用している間も、本来の女性のホルモンサイクルに近いものとなります。ピルを服用しても、本来のホルモン状態とギャップが少なく、ホルモンバランスが乱れにくくなるのです。

超低用量ピルも頭痛が出にくいピルのひとつです。通常の低用量ピルに比べてエストロゲンの量が少ないのが特徴です。

今までピルが合わなかった人でも、超低用量ピルなら大丈夫だった人という人もいます

3相性ピルのなかでも副作用の少ないもの、エストロゲンの量が少ない超低用量ピルを紹介します。

頭痛が出にくいピル
  • トラキュラー
  • アンジュ
  • ヤーズ
  • ヤスミン
  • ルナベルULD

頭痛が出やすいピルを避ける

基本的に、低用量ピルは中用量や高用量に比べて、副作用が出にくく作られています。

ただし、低用量ピルの中でもダイアンというピルは、副作用が強く出る傾向があります。飲み始めに、頭痛、吐き気、むくみ、不正出血といった副作用が強く出やすくなっています。

【頭痛が辛い場合2】頭痛薬を飲む

市販されている頭痛薬と、ピルと一緒に飲んで問題ありません。人気の頭痛薬は、ロキソニン、バファリン、イブなどがあります。頭痛薬は人によって、胃に負担を感じることがあります。もともと胃が悪い人は、医師に相談したうえで使用しましょう。

ロキソニン

ロキソニンは安全性が高く、効き目も良いので人気の高い鎮痛薬です。以前は購入するのに医師の処方が必要でしたが、現在、薬局やネットで購入できます

バファリン

バファリンは、早く効き、胃に優しいお薬です。空腹時に使用すると、胃に負担が出る可能性があるため、軽食を取ってから服用しましょう。眠くなる成分も入っていないので、使いやすい薬といえるでしょう。

イブ(EVE)

イブは、医療用の成分が入っています。そのため、素早く頭痛を抑える効果があります。しかし、副作用で喘息を招く可能性があります。喘息持ちの人は避けたほうがよいでしょう。

【頭痛が辛い場合3】3周期連続法

一時的な方法になりますが、頭痛を起こさない方法として3周期連続法があります。

3周期連続法とは、1相性ピルを3周期分(9週分)服用する方法です。頭痛は、休薬期間になると起こりやすくなります。そこで、休薬期間をとらずに連続してピルを飲み続けるのです。そうすることによって、頭痛が起こるのを避けることができます

頭痛の不安は解消しましたか?

頭痛の原因は、ホルモンバランスの乱れとセロトニンの低下です。ホルモンバランスが乱れやすいピルの飲み始めや、セロトニンが低下する休薬中に頭痛があらわれやすくなります。

頭痛が起こる前兆がある人はまれですが、一閃輝暗点や感覚障害、失語性言語障害がある場合があります。その際は、医師に相談しましょう。

頭痛が起きたら、頭痛薬を飲んだり、ホルモン量の少ないピルに変えたりしてみましょう。もっともホルモン量の少ない、超低用量ピルがオススメです。

他にも、頭痛の対処法として、3周期連続法という方法があります。自分に合う対処法を見つけ、頭痛に悩まされない快適な生活を送りましょう。